一見、ただの美しい模様に見える透かし彫り。しかし、その背景には絵師と職人の丁寧な連携、そして高度な技術が詰まっています。
ここでは、「透かし彫り京扇子」がどのようにして生まれたのかをご紹介します。
職人が手がける緻密な工程
透かし彫り京扇子は、複数の専門職人による分業によって完成します。
- 扇面絵師が扇面型の薄紙に図案を描く
- 全て薄紙と同じサイズの色の付いた薄絹5~6枚を型紙で上下にて挟み、その上に柄が描かれた薄紙を重ねて全体をを紙縒り(こより)で固定
- 彫師が絵柄に沿って小刀を用い突彫りにて柄が浮き出るように彫りを施します(彫り柄が抜け落ちないように柄を繋げながら)
- 彫り終えた薄色絹布の裏側面に白い薄絹布(白いシルクオーガンジー)を貼り補強します
- 専門の貼付師が扇骨に貼り付けます
こうした丹念な工程によって、「透かし彫り京扇子」は繊細さと透明感を併せ持つ美術工芸品として仕上がっていきます。



